こんにちは、トモです。
以前、海外の公立高校で日本語教師をしていました。
今回は、日本語教師時代に「もう来年は日本語の授業取るな」って男子生徒に言ったお話です。海外の公立高校の日本語クラス事情を交えながら、紹介していきます。
海外の高校では日本語は選択科目
わたしは英語圏のニュージーランドの公立高校で日本語を教えていいました。海外(特に欧米圏)の高校で日本語という教科がある場合、たいていは選択科目です。必須科目ではありません。だから、高校生たちは別に日本語を取らなくてもいいわけです。
海外の高校によりますが、わたしの勤めていた高校では、日本語の他に選択科目は、
- フランス語
- 技術(木工、金属、裁縫)
- 会計
- 美術
- 農業
などなど、海外田舎町の小さな公立高校にしては、選択科目が豊富にありました。
中学レベルの日本語はお試し科目
当時、わたしは日本でいうと、中学2年生、中学3年生、高校1年生のクラスを担当していました。
中学2年生、中学3年生のころの日本語の授業は、いってみればお試し科目。海外の学校によって違いますが、日本語の授業は通年科目ではなく、1学期だけとか、週1とか、そんな感じで、自分に合わなければ翌年とらなくてもいいやというお気楽科目です。
なので、日本語教師だったわたしも、文法や単語詰込みの授業ではなく、日本語に興味を持ってもらえるような授業作りを心掛けていました。ゲーム、クイズなんかをたくさん導入していました。
高校レベルの日本語は大学も見据えて取る
一方、高校1年生になると、事情が変わってきます。
海外と日本では教育システムはもちろん違いますが、高校となると校外試験も始まり、大学進学のことも視野に入れ始める学年です。
日本語教師の方も、お遊びばかりの日本語授業というわけにはいきません。
- その学年に必要なシラバスをしっかり決める
- 教育省から提示されている文法や単語を教える
- 校内外試験の準備や採点
- 日本語の授業は通年科目となる
高校1年生で日本語を取ると決めた生徒たちも、
- 進級に必要な単位を日本語で取る
- 大学進学のことも考え始める
- 日本語に本当に興味があるのか
- 日本語の授業についていけるか
などなど、考えて日本語を取るわけです。初めにお話したとおり、日本語は選択科目なんです。別に取らなくてもいいのです。
日本語クラスは少人数
当時、わたしの教えていた高校1年生の日本語クラスは、生徒数4人という少人数でした。女子生徒2人、男子生徒2人というほぼ、セミプライベートの授業でした。
日本語を学ぶのに4人というクラスは、少人数だし、ペア―ワークもOKだし、いい環境だったのです。
授業妨害ばっかりする男子生徒
語学を学ぶのにいい環境だったのに、その日本語のクラスに、授業妨害ばっかりする男子生徒がいました。
当時たぶん、15歳くらいだったでしょう。校則を破るとか、誰かをいじめるとか、そういうタイプではありません。わんぱく小僧といいますか、おちゃらけ小僧といいますか、まだ思春期に突入する前の、なんだか憎めない男子生徒でした。
しかし、とにかく1年間まったくやる気なし。案の上、校内外の試験も不合格。まあ、当然の結果です。
男子生徒に「もう来年日本語の授業取るな!」と言いました
それで、生徒たちが翌年の取得科目を選ぶ時期になったときに、日本語教師だったわたしは、その男子生徒に言ったんです。
- 「もう来年は、日本語の授業取らなくていいんじゃない?」
- 「自分の時間が、もったいないでしょ」
- 「日本語は選択科目だし、他の科目を取ったほうがいいよ」
それが、年度末にその男子生徒した最後の会話になりました。
まあ、別にわたしがわざわざ忠告しなくても、きっと彼は来年日本語のクラス取らないよなーって内心思っていました。
ところが、、、
翌年の新学期、高校2年生になったその男子生徒が、高校1年生の日本語クラスに舞い戻ってきました。
続きは、こちら。「もう来年日本語の授業取るな!」って言ったのに翌年戻ってきた男子生徒の話