こんにちは。ニュージーランド在住20年のあどぽうずです。
ニュージーランドで息子2人を出産し、子育てもニュージーランドでしています。子供を出産したころ、日本の「モンスターペアレント」なんていう言葉を、地球の裏側で他人事のように、聞いていました。
それがですね、ニュージーランドにも、日本のモンぺに負けていないモンスターペアレントがいるんですよ。子供が学校に通うようになって、ニュージーランドのモンスターペアレントの存在に気づきました。
今回は、わたしが見聞きしたニュージーランドのモンスターペアレントの事例4つを紹介していきます。
モンペ事例①:子供への処罰が気に入らず、校長先生をなじるモンスターペアレント
ある14,5歳の男子高校生の話です。この男子生徒が自分のクレジットカードを使って、週末に1泊airbnbを予約しました。そして、同年の高校生を80人ほどよんで、その家でパーティーをしたんですね。やけに騒がしいと、近所の人が警察に通報してしまいました。
首謀者の男子高校生は、高校の寮生でした。学校から下された処罰は、退寮。でも退学処分はありませんでした。その処罰に腹を立てたモンスターペアレントの父親は、校長先生をなじり飛ばし、結局この男子高校生は転校していきました。
わたしがこのモンスターペアレント事例について思うこと
これって、明らかにこの男子高校生が悪いと思うんです。それが、週末に起こったことだから退学処分にはならず、退寮のみの処罰っていうのは、かなりあまい処罰だと思います。
このニュースは、学校の名前は公開されませんでしたが、全国版、地方版のニュースでも大きく取り上げられました。フェイスブックにも、たくさんコメントが寄せられていました。
それをですね、退寮の処罰が気にくわなくて、校長先生をなじるモンスターペアレントっぷり、いかがなものでしょう。
あと5年ほどたてば、この男子高校生も立派なイベントプランナーになれるでしょうね。
モンペ事例②:高校寮の食事をSNSにさらすモンスターペアレント
これは、うちの息子たちの高校寮であった話です。
ある男子寮生が寮の夕食が気にいらず、盛り付けた自分のお皿の写真を母親に送りました。それを、その男子のモンスターペアレントの母親が、その食事の写真をフェイスブックに投稿したんです。
「●●高校寮の夕食、みんなどう思う?」とコメントをつけて。
ちなみに、息子たちの高校寮の夕食はバイキング式です。自分たちで好きなものをお皿に取るというスタイルです。ですから、嫌いな食べ物は盛らなくてもいいわけです。
この男子寮生のお皿に盛られた食事は、
- 茹でたニンジン
- クリームソースかけカリフラワー
- マッシュポテト
画像には、となりに座っているこのお皿の写真も写っていて、そこにはハムものっています。ハムといっても薄くて冷たいスライスハムではなく、長時間ローストされた暖かくて分厚いハムですよ。夕食後には、毎回デザートも付きます。
わたしがこのモンスターペアレント事例について思うこと
親に食事の写真を送った男子寮生は、ハムが嫌いなのか、もう食べちゃったのか知りませんが、わたしは、バランスのよい食事だと思います。うちでも、こんなハムはめったに食べられません。
この投稿の話も、ニュージーランドの新聞やニュースで取り上げられました。わたしも読みましたが、ニュージーランド国内外からフェイスブックに寄せられたコメントのほぼ100%が、その母親のモンスターペアレンツっぷりを批判していました。
- 「アンタ、なに言ってんの?ぜいたく言ってんじゃないわよ」
- 「バランスの取れた、いい夕食じゃないの」
- 「あたしが、食べたい」などなど
そのモンスターペアレントの母親は、思いがけない批判的なコメントに恥ずかしくなったのでしょうか。投稿を削除してしました。
モンペ事例③:子供の嫌いな食事は出すなというモンスターペアレント
これも、息子が入っている高校寮でのお話です。
あるとき、息子と同じ寮に入っている男の子のお母さんとスーパーで立ち話をしました。そのお母さんは、高校寮のマネージャーにクレームのメールをしたそうです。返事が来ないといって、やきもきしていました。
それがですね、送ったクレームの内容は、
「うちの子供はカレーを食べないので、寮の食事にカレーを出さないでください」
わたしと同じ地元に住むニュージーランド人のお母さんで、雰囲気も優しそうな人でしたが、この人もモンスターペアレントでした。
わたしがこのモンスターペアレント事例について思うこと
息子の高校寮には140人ほどの男子高校生が入寮しています。140人全員に好きな食事を提供するのは不可能です。自分の子供の嫌いな食事は出すなって、ものすごいモンスターペアレントっぷりです。
それだったら、うちの息子だって、
- たまねぎ嫌い
- マッシュルーム嫌い
- セロリ嫌い
- 牛乳はラクトースフリー
- たまごは半熟
いろいろリクエストはありますよ。
でも、わたしはそんなことを、いちいち高校寮のマネージャーに言いません。高校寮生活で、いろいろ妥協したり、我慢したりするのって、息子たちにとっていい経験になると思っています。
モンペ事例④:細かいことで学校に1日10回ほど電話をかけるモンスターペアレント
これは、息子が通っていた小学校の受付けの人から聞いた話です。
ある生徒の母親が、小さなことで1日に10回ほど学校に電話をかけてくるそうです。あまりにも些細なことで、わたしも電話の内容を忘れてしまいましたが、
- 今日は寒いんだから、娘を外で遊ばせないでくれ
- 息子がだれだれにいじめられた
- 修学旅行では、息子にはパンとハムを与えてくれ
- 息子が、だれだれにバカにされた
などなど、小さいことで毎日、電話をしてくるそうです。受付の人は、毎日そのモンスターペアレントの話のメモをとり、校長先生に報告していました。
以上、ニュージーランドのモンスターペアレントの事例4つを紹介しました。ニュージーランドにもとんでもモンスターペアレントはいるんです。