ニュージーランド在住20年のあどぼうずです。ふたりの息子はニュージーランド国内の男子高校寮に入っています。
寮生活をしているふたりの息子に話を聞くかぎり、ニュージーランドの男子高校寮生活は、心身ともにタフじゃなければ、やっていません。男子ばっかりの高校寮では、いろいろないたずらが、はびこっているからです。
今回は、ニュージーランドの男子高校寮で行われるいたずら10こを紹介します。日本の男子高校生のみなさんは、これらのいたずらにいつく耐えられるでしょうか。ぜひ自己診断してみてくださいね。
いたずら?いじめ?
いたずらと書いていますが、うけとり方によっては「それって、いじめじゃないの?」と思われる方もいるかと思います。ニュージーランドの男子高校寮生活は、心身共にタフじゃなきゃやっていません。なので、この記事では「いたずら」というスタンスでお話していきます。
いたずらといっても、やりすぎたり、見つかったりしたら、高校寮のスタッフやマネージャーから、もちろん罰則は受けます。
ニュージーランドの男子高校寮で行われるいたずら10こ
では、10このいたずらを見ていきましょう。「低い」いたずら度から「高い」いたずら度へと紹介していきます。
① いたずら度(低):トレーナーの両袖口を結ばれる
まずは、おちゃめないたずらから紹介します。
ベッドなどに放り投げておいたトレーナーを、いざ着ようと思ったら両袖口を結ばれていました。これじゃ、着ようと思っても着られません。普段のなにげない行為を中断されると、ものすごくイラっときませんか。ニュージーランドの大人の人も、このいたずらをします。
日本の男子高校生のみなさん、これくらいのいたずらだったら耐えられますよね。
② いたずら度(低):自分の顔写真をおばあさん顔に加工されて、SNSにアップされる
ニュージーランドの男子高校生にいちばん人気のSNSアプリは、なんといってもスナップチャット(Snap Chat)です。スナップチャットには、画像の加工オプションがついています。その中のひとつに「自分の性別とは逆の中年に変身」できる加工オプションがあります。
加工されているので、その人を知っている人しか「あいつだ!」と判断できません。長男の顔が中年のおばさんに加工され、同じ寮生の友達のSNSにアップされたのを見つけたときは、吹き出してしまいました。
③ いたずら度(中):夜寝ている間に、顔に落書きをされる
夜、高校寮で先に寝付いた寮生の顔に、落書きをします。このいたずらは、男子高校寮ではそれほどひどく行われていません。パーティなどで、ちょっとやそっとじゃ起きない眠りこけた酔っ払いの大人に、よくするいたずらです。
うちの次男も、ボールペンで顔に落書きされていました。首の後ろとか見えないところに落書きされていたので、自分じゃ気づきません。高校寮でも学校でも、よくあるいたずらです。
どれくらい、なにを描かれるかによりますが、日本の男子高校生のみなさん、このいたずらには耐えられそうですか。
④ いたずら度(中):夜中に熟睡しているところを、叫び声で飛び起こされる
高校寮では、就寝時間が決められています。でも、翌日学校がない週末には、夜遅くまでこっそり起きている寮生もいます。そういう子が、先に寝付いてしまった子の耳元で叫びます。かわいそうに、ぐっすり寝ていたところをいきなり起こされてしまうわけです。
日本の男子高校生のみなさんは、耐えられますか。
⑤ いたずら度(中):もみあげを片方だけ剃られる
あるとき、高校寮から帰省した次男の片側のもみあげが、刈り上げられていました。いたずらに対して耐久性のある次男は、それほど気にしていませんでしたが。
おしゃれな日本の男子高校生のみなさんは、いかがでしょうか。細長くカッコよく切りそろえられたもみあげを、片方だけ耳の上あたりまで刈り上げられてしまうのです。このいたずらに耐えられますか。
⑥ いたずら度(中):買ったばかりのヘッドホンケースにいたずら書きされる
こちらも、次男がされたいたずらです。高校入学のお祝いに、次男が欲しくて欲しくてたまらなかったBOSEのヘッドフォンを買ってあげました。新しいヘッドフォンを高校寮に持っていった翌日に、ケースにいたずら書きをされてしまいました。それも男子のお決まりの「男性性器」の絵です。
もみあげを切られても気にしなかった次男が、泣いてわたしに電話をかけてきました。結果的には、落書きはどうにかして落とせたみたいです。
日本の男子高校生のみなさんは、もし自分が大事にしているものに、いたずら書きをされたらどうですか。
⑦ いたずら度(中):シャワーに入っているときに、いきなりシャワーカーテンを開けられる
ニュージーランドの男子高校生も高学年になってくると、もう見た目は大人です。とはいっても、やることはお子ちゃまですね。
長男の友達は、シャワーカーテンを開けられ、おまけにビデオを撮られ、SNSでさらされていました。とはいっても、顔だけですが。撮られた男子寮生も「キャーキャー」と叫び声を上げていました。仲の良い寮生同士で、よくやっていることなのでしょうね。
シャワーカーテンを開けた男子との人間関係にもよりますね。仲のよい友達なら、笑ってすまされるかもしれません。日本の男子高校生のみなさんは、いかがですか。
⑧ いたずら度(中):先輩に肩もみを長時間させられる
これは、いたずらというより命令ですね。
日本でいうところの中学2年生の次男が、高校3年生の先輩に、肩もみを命じられました。次男は1時間ぐらいマッサージをしたそうです。4年も年長の先輩に、全校生徒800人中、一番背の低い次男がいやと言えるわけがありません。
日本の男子高校生のみなさんは、いかがですか。疲れている1日の終わりに、上級生にマッサージを1時間命じられたら、耐えられますか。
⑨ いたずら度(難):先輩に空気椅子を5分させられる
こちらは、いたずらというより「しごき」です。
これは息子たちの男子高校寮の伝統的な、先輩から後輩への洗礼のようなものです。新しく赴任してきた高校寮のマネージャーが、この「空気椅子」を禁止したのですが、まだ隠れて行われています。多かれ少なかれ、ニュージーランドの男子高校寮では、こういった先輩から後輩への洗礼があるようです。
日本の男子高校生のみなさん、空気椅子5分に耐えられますか。翌日は足がガクガクになるでしょうね。
⑩ いたずら度(難):身に覚えのないことで先輩から罰則を受け、早朝からトレーニングをさせられる
こちらも、いたずらというより「しごき」です。
次男が帰省したときに、全身筋肉痛といっていました。聞くところによると、自分がやっていないことで、先輩から罰則を受けたそうです。朝5時にたたき起こされ、プランク2分、そのあと坂道ダッシュ、これを5回ほどやらされたそうです。
自分には身に覚えがないからといって、4歳も年上の先輩に口答えをするのは得策ではありません。ちびっこ次男の処世術です。
日本の男子高校生のみなさんは、身に覚えのないことで罰則を受けても、口答えしないで先輩のしごきを受け入れることができますか。
いじめではなくトレーニング?
⑨と⑩は、身体的苦痛なのでいじめと受け取られるかもしれません。わたしも聞いた当初は「それって、いじめ?」と思いました。でも、息子たちは気にしておらず、次男などはむしろ、筋トレでたくましくなれると言っています。
みなさんがご存じのとおり、ニュージーランドはラグビーの国です。とくにラグビー強豪校では、選手たちはハードなトレーニングをたくさんしています。それを、後輩にやらせているだけなのです。男子高校寮の先輩たちは、いじめだとは思っていないのです。
将来、息子たちをしごいていた先輩が、オールブラックスのラグビー選手になっているかもしれませんね。
ニュージーランド男子高校寮のいたずら我慢度を診断
以上、ニュージーランドの男子高校寮で行われているいたずら10こを紹介しました。日本の男子高校生みなさんは、どれだけ我慢力があったでしょうか。診断していきましょう。
我慢度0~1こ | 現時点では、ニュージーランドの男子高校寮への入寮は 絶対におすすめしません。体力、寛容力、図々しさを、 少しでも身につけてから、入寮を検討しましょう。 |
我慢度2~4こ | 日本の夏休みなどを使って、友達と一緒にグループ留学を してみましょう。そこで手ごたえを感じてから、長期 ニュージーランド留学と高校寮を検討してみてください。 体力、寛容力、図々しさ全てにおいてレベルアップが必要です。 |
我慢度5~7こ | 半年間くらいなら、ニュージーランドの男子高校生活に 耐えられるでしょう。その半年で自分の弱点を克服できるか否かで、 その後の留学生活が変わってきます。自分に足りない のは、体力か、寛容力か、図々しさかをよく分析してみてください。 |
我慢度8~9こ | 新年度からニュージーランドの男子高校寮に入寮しましょう。 それまでの準備としては、ニュージーランドの男子高校生から 不意打ちされるいたずらに慣れる訓練をしておきましょう。 |
我慢度10こ | すぐにニュージーランドの男子高校寮に入寮しましょう。 ニュージーランドの男子高校生からのいたずら、先輩からの 肉体的試練にも打ち勝つ体力、寛容力、図々しさをすべてを 兼ね備えています。いずれ、自分が後輩をしごく先輩側に ならないように気をつけましょう。 |
ちなみに、うちの長男の我慢度は「6」です。ただし、いたずらの③④⑤⑥の4つに関しては、性格的に長男は「いたずらする側」に回りそうです。
次男の我慢度は「9」です。ヘッドフォンケースのいたずらはつらかったようです。
以上、ニュージーランド男子高校のいたずら我慢度診断でした。日本の男子高校生のみなさん、我慢度をアップさせて、ぜひニュージーランドに留学してみてくださいね。