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【爆破予告がありまして】ニュージーランド国内留学中の息子の高校の神対応に感激

【爆破予告がありまして】ニュージーランド国内留学中の息子の高校の神対応に感激

こんにちは、あどぽうずです。

2人の息子はニュージーランドの男子高校に国内留学中です。

日本のみなさんにも、ニュージーランドのクライストチャーチで起こったテロ事件は、まだ記憶に新しいかと思います。それを思い出させる出来事が起こったのです。

実はですね、息子たちの通っている高校に爆破予告があったのです。その時に、 息子の通っている高校の対応がとても素晴らしかったので、お話したいと思います。

日本の学校関係者の方、保護者の方、もしもの事態に備え、この学校のとった対応を参考にしていただければ幸いです。

ちなにみ、予告のみで、息子の高校からは危険物は発見されず、なにも起こりませんでした。

爆破予告のあった日の朝

時間は分かりませんが、息子たちが通っている高校のフェイスブックに爆破予告が入りました。時間は発表されていませんが、朝8時前のはずです。

事件の当日:NCEA(全ニュージーランド高校の全国共通試験)の初日

事件の当日:NCEA(全ニュージーランド高校の全国共通試験)の初日

この爆破予告があった日はですね、ニュージーランドの高校11年生から13年生までが受けるNCEAと呼ばれる全国共通試験の初日だったのです。

NCEAとは

NCEAとは、ニュージーランドの高校11~13年生までが受ける全国共通試験です。11月の2~4週目あたりに、行われます。

NCEAを受ける高校11~13年生たちは、NCEAの始まる前の11月上旬ごろには、試験休みに入ってしまいます。そして、自分の受ける試験科目がある日だけ、登校します。

ニュージーランドの高校では、生徒たちは体育館とか教室で、NCEA試験を受けます。なので、息子たちの高校は、爆破予告への対応だけでなく、NCEA試験への対応もしなければならなかったのです。

しかし、学校側はNCEA試験に関しても、神対応をしてくれたのです。

ニュージーランドのNCEAの試験のシステムについては、別のブログ記事で詳しくを書きたいと思っています。

当日午前8時11分:校長先生から全校生徒の保護者に携帯メールで連絡が入る

当日午前8時11分:校長先生から全校生徒の保護者に携帯メールで連絡が入る

事件の当日、朝8時11分にわたしのスマホに、息子たちの通っている高校の校長先生から連絡が入りました。 理由は書いてありませんでした。

NCEAの試験を受ける生徒も含め、全校生徒は、自宅待機をするように。

全校生徒の保護者のスマホに、一斉に自宅待機のメールを送ったようです。非常時に対応できるように連絡網が確立されているのでしょうね。

事件の当日、朝の9時半から3科目ほどNCEAの試験があったのです。とうぜん、その科目試験を受ける生徒は学校に行くはずでした。その生徒たちも含め、自宅待機をするようにと、高校から連絡が入りました。

当日午前8時11分:学校のフェイスブックにも自宅待機のメッセージ

学校のフェイスブックサイトにも、保護者たちがスマホで受け取った自宅待機のメッセージが載りました。

学校のフェイスブックに寄せられたコメント

学校のフェイスブックに自宅待機のメッセージが載ると、学校の近くに住んでいる保護者達が、コメントを寄せいていました。

  • 「何があったの?」
  • 「爆破予告」
  • 「7時45分ごろに、学校のある通りに警察が来てた」
  • 「息子が水球の朝練に行ってるんだけど」
  • 「学校のある通り閉鎖されてる」など

学校側からは、8時11分の最初の連絡時には、自宅待機の理由を説明されませんでしたが、フェイスブックのコメントを読んで、「爆破予告だな」という見当がつきました

その時うちの息子たちは

自宅待機の連絡が入ったとき、うちの長男は試験休み中で自宅で寝ていました。この日は、長男の試験日ではありませんでした。

次男は高校寮にいました。高校9年生なので、ふつうだったら登校しているところです。親元を離れているとはいえ、高校寮にいれば、寮のマネージャーやスタッフが寮生たちに、的確な対応をしてくれているはずです。

校長先生から携帯メールで連絡を受けて、すぐ次男に連絡を取りました。寮で待機し、試験勉強をするということになったと言っていました。

午前8~9時は生徒の登校時間

午前8~9時は生徒の登校時間

爆破予告、NECA試験の初日ということに加え、午前8~9時頃までは、生徒たちの登校時間です。高校高学年11~13年生は試験休みに入っています。でも、低学年9,10年生は、ふつうに登校する日でした。

当日午前8時23分:学校のフェイスブックにすでに通学してしまった生徒の保護者へのメッセージ

当日午前8時23分:学校のフェイスブックにすでに通学してしまった生徒の保護者へのメッセージ

学校のフェイスブックに2回目のメッセージが載りました。

【バス通学で登校してしまっている生徒たちへ】
➡学校が生徒を安全な場所に避難させます。

【まだ通学していない生徒たちへ】
➡登校せず、自宅待機をしていてください。

【お子さんがすでに通学してしまった保護者の方へ】
➡お子さんは安全な場所に避難させてあります。迎えに来ないでください。

スゴクないですか!?この高校の神対応!!

通学時間という微妙な時間帯で、すでにバス通学してしまっている生徒、まだ通学していない生徒、通学してしまった息子を心配している保護者、すべての人に対して適切な対応をしていました

あえて、保護者に迎えに来ないようにメッセージを送っているのは、できるだけ混乱や(もしかしたら)被害者を避けるための対応だったと思います。

わたしはいえで、涙目で学校側の対応に感動していました。

当日午前8時32分と8時35分:学校からNCEA試験会場の変更の連絡が携帯メールに入る

当日午前8時32分と8時35分:学校からNCEA試験会場の変更の連絡が携帯メールに入る

爆破予告で、全生徒、全保護者は不安になりましたが、学校側が迅速かつ的確な対応をしてくれたので、ひとまず落ち着きました。

しかし、当日NCEAの試験を受ける生徒と保護者は、不安なままです。NCEA試験は、同科目、同テストを同日、同時間にニュージーランドの高校で一斉に行うので、後日とか別の時間に再試験というわけにはいきません。

し、か、し、ここでも学校の神対応が!

8時半ごろに、NCEAの試験会場の変更の連絡が、携帯に届きました。同都市にある他の高校にお願いし、息子の学校の生徒たち分の座席を確保してもらったようです。

なんて、素早い対応でしょうか!

試験は9時半開始なので、自宅でスタンバっていた生徒たちは、試験会場に行くまで充分な時間があるでしょう。

当日午前9時10分:NCEA試験に30分遅れてもいいとフェイスブックにメッセージ

NCEA試験の全国一斉開始時間は午前9時30分なのですが、時間に間に合わない生徒たちのために、10時までに振り替え先の試験校に入ればよいというメッセージがフェイスブックに載りました。

緊急事態に試験を受けなければならない生徒たちにとって、手厚い対応をしてくれました。

当日午後12時28分:学校のフェイスブック上で爆破予告のあったこと発表

当日午後12時28分:学校のフェイスブック上で爆破予告のあったこと発表

当日12時半ごろに、フェイスブック上で、学校に爆破予告があったことが発表されました。

今朝、フェイスブック上で学校に爆破予告がされ、学校側はこれを真剣に受け止めた。全校生徒の安全を最優先し、学校が始まる前に閉鎖を決めた。

当日午後12時:避難解除される

当日午後12時:避難解除される

午後12時までに避難解除がされ、生徒たちは12時からふつうに登校できる状態に戻りました。午後のNCEA試験も、学校で行われました。

あとで知ったのですが、じつは朝の10時ごろには、すでに学校内に危険物はないと、警察側から伝えられたそうです。しかし、さらに2時間ほど警察が待機し、最終的に午後の12時に避難解除されました。念には念を入れた対応です。

5時間の神対応

5時間の神対応

公式に爆破予告を学校がいつ受けたのかは発表されていません。でも、学校のある通りが7時45分に閉鎖されたという目撃者の情報から推測すると、爆破予告は6時半~7時ごろでしょう。

午前7時頃から午後12時までの、約5時間で学校を通常どおりに戻してしまった、学校運営者たちの神対応はスゴイです。

  • 爆破予告を受け、生徒の自宅待機決定
  • 警察と連携して対処
  • すでに登校してしまっている生徒たちを安全な場所へ避難
  • 心配している親たちへの対応
  • NCEA試験会場の受け入れ校探し

後日談

後日談

学校側の的確な対応で、 爆破予告事件は半日ほどで解決しました。最後に、後日談をお話しておきます。

クライストチャーチから爆発物処理班が来た

次男に後日聞いた話によると、クライストチャーチから爆発物処理班が来て、全校内外を調査してくれたそうです。みなさんもご存知の通り、クライストチャーチは、今年3月にモスク銃乱射事件が起こった都市です。そこから爆発物処理班が派遣されて、対応してくれたそうです。

警察は当日中に容疑者宅を見つけ事情徴収

ニュージーランド警察は爆破予告のあった当日に、容疑者を見つけ事情徴収を行いました。でも、このブログを書いている時点では、誰も逮捕されていません。

学校のスタッフが登校生徒を安全な場所に避難

事件の翌日に動画を見たのですが、学校のスタッフが学校への出入り口に立ち、登校してきた生徒たちを、校舎から一番離れた校庭へ案内していました。素晴らしい対応です。

学校は緊急事態時にそなえて避難訓練済みだった

この息子の通う高校では、クライストチャーチのテロ事件の直後、緊急事態時にそなえて全校生徒に対し避難訓練を行っていました。

自宅待機の指示が出ていたので、今回の爆破予告に対して避難訓練がどれだけ役にたったのかは分かりません。でも、教師も生徒も、避難訓練のおかげで、非常事態にそなえるという認識が養われていたのではないかと思います。

学校のフェイスブックには称賛のコメント

今回の学校の神対応について、保護者からは称賛のコメントがたくさん寄せらていました。

非常事態のときこそ、人の真価が問われますよね。息子たちの通う学校は、見事な対応で答えてくれたわけです。

わたしも、非常事態に陥ったときに、迅速かつ的確な対応ができるのかどうか考えさせられました。

長文お読みいただきありがとうございました。