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ニュージーランドで退学処分を受けた子供たち|退学理由とその後

閉ざされた門

ニュージーランド在住20年のあどぼうずです。

ニュージーランド国内の男子高校寮に入っている息子2人が、春休みで2週間帰省していました。

思春期まっさかりの長男は、あまり学校や寮の話してくれません。ですが、今回春休み中に少し聞くことができました。

聞いた話のひとつ、同学年の寮生がなんと退学処分にあっていたのです。

以前の記事『ニュージーランドの男子高校寮で規則をやぶったときの罰とは?』で書きましたが、「退学処分」は、ニュージーランドの高校生にとって一番重い罰則です。日本の学校でも同じですよね。

今回は、わたしが見聞きしたニュージーランドの子供たちの「退学処分」についてのお話です。

① 高校2年生が退学処分

顔を覆う少年
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長男と同じ寮に入っていた男子高校生が、退学処分を受けました。理由はどこかでマリワナを吸ってから、寮に帰ってきたからです。

息子の高校寮では、入寮するときに、保護者と子供は入寮許可書に署名をしなければなりません。

入寮許可書に書かれていることの一つに、

寮生はドラッグを、

  • 使ってはいけない
  • 売ってはいけない
  • 買ってはいけない
  • 人にあげてはいけない
  • 寮生にドラッグテストを受けさせる場合がある

というドラッグに関する項目があります。

高校寮のスタッフは、寮生の態度やにおいが怪しいなと判断したときに、寮生にドラッグテストを受けさせる権限があります

入寮中のドラッグ関係は一発で退学処分

当たり前のことですが、高校寮に入寮中ドラッグを使っていたら、一発で退学処分になります。

反抗期まっさかりの息子たちには、とにかく「ドラッグには手を出すな!」とつねづね言い聞かせています。わたしたち親の言うことを聞き入れてくれるのを、祈るばかりです。

Stonedとは

積み上げられた石
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ここで、いきなり英語講座です。

みなさん、英語の「stone」は知っていますよね。「石」です。では、「stoned」という英語を聞いたことがありますか。形容詞です。

He is stoned.

英語の俗語になりますが、(マリフアナで)ハイになった、もうろうとした状態のことを表す英語です。

上記の男子寮生は、このstoned状態で高校寮に帰ってきたそうです。

② 10歳男子が退学処分

雑誌がたくさん
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10歳の男子小学生が、小学校から退学処分を受けました。おもな退学理由は、小学校に成人雑誌を持ってきていたという理由でした。すでに他の3,4校の小学校から退学処分を受けていたので、地元で受け入れてくれる小学校が見つけるのは大変なはずです。

③ 13歳女子が退学処分

消防隊員が火を消している
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すでに他の2,3校の中学校から退学処分を受けていた女の子です。学校のトイレに放火して退学になりました。

この女の子の親はネグレクトペアレンツで、食費も置いていかず、家に1週間以上も帰ってこない日があるそうです。

ある日、わたしの知り合いが不在のときに、その女の子が庭に勝手に入ってきてwifiを使っていたそうです。以前、遊びに来たことがありwifiのパスワードを知っていたそうです。

④ 14歳男子が退学処分

14歳の男子高校生が、ドラッグ常習で退学処分を受けました。中学校を4校ほど変わり、いまでは学校に通っていません。

この男の子の父親はシングルファーザーですが、3,4ヵ月も海外に仕事に行ってしまいます。その間、離婚した元妻のところに男の子を預けるのですが、母親はドラッグ使用者です。

退学になった子たちのその後

ストリートダンサー
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退学処分になった子供たちは、その後どうしているのでしょうか。

他の受け入れ学校を探す

退学処分になった子供たちの親は、たいてい他の受け入れ学校を探します

ただし、受け入れ学校から、元の学校に問い合わせがいきます。「なぜ、(元の学校を)やめたのか」と問い合わせるわけです。元の学校は「退学処分を下した」元生徒のことを、どうやって説明しているのでしょうか。学校の内部事情までは知りませんが、はっきりと退学理由を言わなくても、それとなく理由を伝えるのではないでしょうか。

通信教育や支援センターを使う

ニュージーランドには、公的な通信講座があります。この通信講座で単位を取得し、高校と同等の資格が得られます。または、各地域にある支援センターに通い、仕事探しのためのスキルを身につける講座を取ることもできます。

そのまま働き始める

退学処分を受けた年齢にもよりますが、うまく仕事が見つかり働き始める子供もいます。ちなみに、ニュージーランドの会社の中には、入社前のドラッグテストを義務つけている会社もあります。

ストリートキッズになる

ストリートアート
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退学処分を受けた子供たちは、受け入れてくれる学校が見つかればラッキーです。見つからなくても、子供の今後の身の振りを真剣に探してくれる保護者がいるのなら、まだ救いようがあります。

しかし、悲しいかな、家庭環境が複雑、親がネグレクトペアレンツなどという理由で、ストリートキッズになってしまう子供が多いです。そういう子供たちは、同じように学校に通わなくなった他の子供たちと地元をフラフラしています。

今回は、少し重いテーマ、ニュージーランド「退学処分」のお話でした。