ニュージーランド在住20年のあどぼうずです。
わたしは更年期、息子は思春期、おまけにリモート子育ての真っただ中です。ふたりの息子はニュージーランド国内の男子高校寮に入っています。
今回は、息子がニュージーランドの学校でいじめにあったときのお話をします。
息子がいじめられているのが発覚
息子が小学校8年生のときでした。12歳半くらいのときです。ある日の放課後、車で息子を学校に迎えに行きました。息子が車に乗るや否や、目に涙をいっぱいためて悲しそうな顔をしたのです。
なにがあったのか聞くと、クラスでいじめにあっているとのことでした。8年間の学校生活で、息子がいじめにあうのは初めての経験でした。
いじめのきっかけ
いじめのきっかけは、いじめ発覚の2,3ヵ月前にさかのぼります。今から思うと、車で息子が泣いてくれたので、比較的早期発見できました。
いじめのきっかけ①:学校のキャンプで泣いた
息子がいじめられるようになったきっかけは、クラスで参加したキャンプです。2泊3日の学校のキャンプのときにホームシックになり、息子が泣いてしまったそうです。それをクラスのある男の子が息子をからかうようになり、だんだんと息子をいじめる仲間が増えていったそうです。
いじめのきっかけ②:Youtubeチャンネル
息子は当時、顔出しのゲーム中継をyoutubeでやっていたのです。息子のyoutubeチャンネルを見たいじめっ子が、キャンプの件をきっかけに、今度はyoutubeネタで息子をからかうようになりました。
もうそこからは、なんだかんだ理由をつけていじめられるようになりました。
余談ですが、ニュージーランドの学校ではyoutubeネタのいじめが多いです。顔出しのyoutubeのチャンネルが周りの生徒にばれると、それをネタにからかわれます。
「はぁ~い、みなさん、こんにちは!ユーチューバーの●●でぇーす。」みたいなアレね。
息子の高校寮では、ある男子寮生が寮内アナウンスで、自分youtube口調を真似されたことがあります。
日本の小学生の「将来なりたい職業」のトップ3に入っている「youtuber」ですが、顔出しハイテンションのyoutubeチャンネルを作るには、よほどの覚悟が必要です。
息子がされたいじめ
息子がされたいじめは肉体的というより、精神的ないじめのほうが多かったです。中心の男の子がひとりと、いじめっ子仲間が3,4人で、息子をいじめていました。
- 先生がいないときに「クラスで一番嫌われている子はだれた?(息子の名前)だ!」と大声でクラスで言われる
- 技術の時間に、数人の男子からおが屑をかけられる
- ちょっと間違ったことをすると、大声でバカにされる
- グループを作るときに仲間に入れてくれない
- 私が日本人なので、アジア差別的なことを言われる
- どつかれる
- ぶたれる など
息子は小柄なうえに、日本でいうところの「早生まれ」です。成長期に入って大人のような体つきの男の子もいます。そういう子たちからの言葉の暴力だけでも、息子にとっては精神的にきつかったはずです。
今思いだして、こうやって書いているだけで、親として胸が痛くってきます。
いじめる理由なんてなんでもいい
残酷なことですが、いじめる理由なんてなんでもいいんですよね。
- 泣き虫
- 背が低い
- 背が高い
- 毛深い
- 頭がいい
- 親が金持ち
- 眼鏡をかけている
- 耳の形が変
- ニュージーランド人じゃない など
息子は、いじめられる前には一緒に遊んでいた男の子からも、いじめられるようになったので、ひとりきりで闘っていたようです。
繊細な年頃の子供たちは、いじめる側はもちろん、いじめられている子も、周りで見ている子も、大人に「チクる」ことはしません。
息子の場合は、ひとりでいじめに対処できなくなったときに「涙」というかたちで表れました。親として、それを見逃さなくて本当によかったと思っています。
ニュージーランドに留学するみなさんは、ニュージーランドでいじめにあわないことを願っています。
次回は、「息子がニュージーランドの学校でいじめにあったとき|いじめ報告のプロセス」のお話をします。