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【ニュージーランド英語】コロナ対策で使われている英単語22を覚えよう

ニュージーランド英語/コロナ対策で使われている英単語22を覚えよう

みなさん、こんにちは。ニュージーランド在住のあどぽうずです。

今回は、コロナ感染者を一度はゼロにしたニュージーランドから、コロナ対策で使われている英語をご紹介します。

日本でも「Lockdown」などというコロナ関連英語が、カタカナで「ロックダウン」とそのまま使われていますね。世界共通のコロナ英語もありますが、とくにニュージーランド特有のコロナ関連英語をご紹介していきたいと思います。

少し長い記事になりますが、最後までお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

コロナ英語①:covid-19

「新型コロナウイルス」のことです。

ニュージーランドに住む私のような一般人が会話をするときには「コロナ、コロナ」と言っています。でも厚生省や政府関連者が公の場で話すとき、新聞記事などでは「covid-19」という英語が使われています。

英語での読み方は「コビット・ナインティーン」です。

コロナ英語②:unite against COVID-19

「ニュージーランドのコロナに対してのスローガン」です。この英語は「コロナをやっつけるために(国民が)一致団結しよう」という意味です。

「unite」という英語には、「一体にする、合体させる、(共通の目的などに)加わる」という意味があります。

ニュージーランドにコロナウィルスが発生してすぐに、政府は「Unite against COVID-19」というスローガンと共に、白、黒、黄色3色使いのウェブサイトを立ち上げました。

その後、政府から発行されるコロナに関するポスターや英字新聞広告には、すべてこの白、黒、黄色の3色が使われています。なので、ニュージーランド国民は、この3色を見ると「あっ、コロナ関係ね」と無条件で反応するようになっています。

コロナ英語③:Elimination Startegy

コロナ「排除対策」という意味です。

Elimination」という英語は、「排除、除去、廃絶」などという意味です。

この「Elimination」という英語は、日本の自転車競技の用語「エリミネーション」としても使われていますね。この場合の英語には「競技者を脱落させる、失格させる」という意味があるそうです。

「Elimination」(排除対策)は、ニュージーランドがコロナ発生当初から方針を変えずに、一貫してとり続けている政策です。他の多くの国が、コロナ「抑制対策」を採用しているのに対し、ニュージーランドでは「コロナを排除する=感染者をゼロにする」という対策をとってきたわけです。

コロナ英語④:Suppression Strategy

コロナ「抑圧対策」という意味です。

Suppression」という英語は「抑制、抑圧」という意味です。

上記のニュージーランドがとっている「排除対策」(Elimination)に対し、多くの他の国がとっているのが「抑制対策」(Suppression)です。こちらの対策は、コロナ症例をゼロにするのではなく、新感染者の増加をできるだけ抑えていくという政策です。

コロナ英語⑤:keep it out, find it and stamp it out

具体的にコロナを排除する方法がこちら、「遠ざける、見つける、踏みつける」です。

①keep it out(コロナを遠ざける)

ニュージーランドでは、

  • 国境を封鎖
  • コロナ患者隔離
  • フィジカル・ディスタンス

などの方法がとられ、コロナを遠ざける、つまりコロナとの接触を最小限に抑えようとしています。

②find it(コロナを見つける)

ニュージーランドでは、

  • 検査、検査、そして検査
  • 濃厚接触者の追跡

などを行い、コロナを早急に見つける努力をしています。

③ stamp it out(踏みつける)

「Stamp」という英語を直訳して「踏みつける」としましたが、この場合「叩きのめす、コロナを排除する」という意味です。

コロナ英語⑥:cases

「(コロナ)症例/感染者」のことです。

ニュージーランドでは、この「case」という英語をいろいろ使い分けています。

①new cases

「新たな感染者」

毎日厚生省から発表されるコロナ状況報告で、前日より増えた感染者数のことです。

②confirmed cases

「確定感染者」

③probable cases

「濃厚接触者」

「probable」という英語には、「有りそう、そうありそうな」という意味がありますね。

ニュージーランド国内で、コロナ感染者数を数えるときには、

  • 「確定感染者」+「濃厚接触者」を合わせて、感染者数としています。

毎日世界保健機構に報告する感染者数は、他国の例に習い「感染確定者」のみとしています。

④active cases

「コロナ罹患者」

完治していないコロナ患者のことです。

⑤recovered cases

「コロナ回復者」

ニュージーランドでの、コロナ回復者の定義は、

  1. 検査で陽性反応が出たあと、最低10日間経っている
  2. コロナの症状が48時間以上出ていないと診断される

このふたつを満たしたコロナ患者が、回復者とみなされます。

コロナ英語⑦:community transmission

「コミュニティ感染」

ニュージーランド国民が聞くと一番ビビってしまう英語です。

「community」という英語は「地域社会、コミュニティ」、transmissionという英語は、「伝染、感染」という意味です。

濃厚接触の可能性が高い家族、知人、職場の人からではなく、どこでうつされたか経路が把握しづらい地域感染の症例のことです。

コロナ英語⑧:contact tracing

「感染経路調査」

ニュージーランドが世界に先駆け、コロナ排除に成功しつつある大きな理由のひとつが「感染経路調査」です。

ニュージーランドでは2020年3月21日に、初めて感染経路不明のコロナ患者が出ました。海外からの帰国者でもなく濃厚接触者でもありませんでした。ニュージーランドに初のコロナ症例が出てから22日目のことです。

ニュージーランドがとった感染経路調査方法は、人海戦術の電話調査でした。「感染経路調査班」を作り感染者が接触した可能性のある人に、片っ端から電話やメールで連絡しました。厚生省によると、調査班結成当時で、1日700人ほどに連絡を取っていたそうです。

そして、初めて感染経路不明のコロナ患者がでて23日後の4月13日の時点では、厚生省はすでに89%の感染経路把握に成功していました。その後、ニュージーランドでは全感染経路を把握しています。(01/07/2020時点)

コロナ英語⑨:cluster

日本語でもおなじみの「クラスター」です。

英語がそのままカタカナになっていますね。

ニュージーランドでのクラスターの定義は「コミュニティ感染」で10人以上のコロナ感染者が出た場合としています。

ニュージーランドにはクラスターが16ありました。結婚式、老人ホーム、カンファレンスなどです。

コロナ英語⑩: incubation period

コロナ「潜伏期間」のことです。

一般的にコロナの潜伏期間は2-14日程度といわれています。ニュージーランドではコロナ潜伏期間を14日間としています。

上記のクラスター終了の定義は、潜伏期間を2周した28日間、新たな感染者がそのクラスターから出なければ終了としています。

コロナ英語⑪:second wave

「第2波」のことです。

この英語は、そのまま日本語に訳せますね。コロナが抑制または排除されたあとに、また感染者が増加してしまうというパターンです。

他国と同じように、ニュージーランド国民もコロナ第2波を恐れています。特に、一度はコロナ感染者をゼロにしたのでなおさらです。

コロナ英語⑫: test / testing

コロナ「検査」のことです。「swab test」とも言われています。

「swab」という英語は「綿棒」という意味なので、「swab test」は綿棒を鼻に入れ粘液をとる検査方法です。

① positive test result

「陽性結果」

② negative test result

「陰性結果」

コロナ英語⑬:Alert Level 1-4

「警戒レベル1-4」という意味です。

ニュージーランドでは、コロナ症例が出てからすぐに、4段階の警戒レベルを導入しました。レベル4が最も厳しいロックダウン、レベル1の現在(01/07/2020時点)では、ほぼ通常どおりの生活が送れています。

コロナ英語⑭: Lockdown

「ロックダウン」(都市封鎖)のことです。

日本でも「ロックダウン、ロックダウン」という言葉が飛び交っていましたが、実施はされませんでしたね。この「Lockdown」という英語は、世界中のコロナ関連ニュースでよく見かけますが、ロックダウンの実際の意味は国によってそれぞれです。

ご存知の方が多いかとは思いますが、ニュージーランドのロックダウンは世界の中でも、かなり厳しいものでした。

  • エッセンシャルワーカー以外は基本的に家にいる
  • 外出もスーパーなどへ買い物に行くときだけ
  • 教育機関は閉鎖

こんな感じでした。

ロックダウン時に、Google Earthから見たニュージーランドは、

  • 交通量が、通常時に比べ91%減!

だったそうです。ニュージーランド国民がどれだけ厳しい自粛生活をしていたか、よく分かりますね。

コロナ英語⑮:National Emergency Alert

「国家緊急警報」です。

ニュージーランド政府が国民に非常事態を知らせるときの、携帯電話通知システムのことです。

詳しくは【コロナウイルス対策】ニュージーランドがロックダウン前に準備していた17つのことに書いてありますので、よろしければご覧ください。

コロナ英語⑯: Self isolation

「自己待機」という意味です。

ニュージーランド国民でこの「自己待機」をする必要がある人は、

  • コロナ症状のない海外帰国者
  • 濃厚接触者

です。

コロナ英語⑰: Quarantine

「隔離」という意味です。

「隔離」されなければならない状態というのは、

  • コロナ検査が陽性
  • でも、コロナ兆候が出ていない
  • 入院するほどでもない軽症

の人たちです。

コロナ英語⑱:managed isolation and quarantine facilities

ニュージーランド政府指定の「待機/隔離施設」のことです。

2020年6月9日に、ニュージーランドでは感染者が全員回復し、警戒レベルが1に下げられました。国民はほぼ以前どおりの生活が送れるようになりました。

反面、政府は海外帰国者に対して「全員、政府指定の施設で14日間の待機」という厳しい規則を命じました。宿泊施設には、主要都市の高級ホテルが指定されています。

コロナ英語⑲:DHB(District health board)

「地域の医療サービス機関」のことです。

ニュージーランドでは、頭文字をとった英語「DHB」が通称になっています。地方自治体の保健所と公共医療機関(医者や病院)を合わせたようなものです。

コロナ英語⑳:compassionate exemptions

直訳すると「情け深い免除」という意味です。

「compassionate」という英語は「情け深い、思いやりのある」などといった意味があります。「exemptions」は「免除」という意味の英語です。

ニュージーランドのコロナ英語で「compassionate exemptions」がどういう意味で使われているのかをちょっと説明しますね。

上記で述べたように、海外帰国者や農国接触者は14日間の自己待機/隔離が義務付けられています。14日間、2週間です。ただし、申請をすればこの期間を免除、短縮してもらえる場合があったのです。

家族などが死亡、危篤状態の場合、待機期間満了を待たずに、葬儀に参加したり、危篤状態の家族に会いに行けたのです。こういう場合を「compassionate exemptions」と言っています。

*ニュージーランド政府は2020年6月16日に、この免除を禁止にしました。

コロナ英語㉑:NZ COVID Tracer App

「コロナ追跡アプリ」です。

ニュージーランドは警戒システムがレベル1になり、国民にはほぼ日常が戻りました。ただし国民は「その日、何時ごろ、誰と、どこにいたか」を把握しておくように、政府から言われています。

そこで厚生省が中心となり開発した「追跡アプリ」がスマホ用「NZ COVID Tracer App」です。

仕組みは、以下のようになっています。

  1. 店側がQRコードを取得
  2. 客が店頭で、このアプリを使ってQRコードをスキャン
  3. そのデータ(いつ、どこに)が厚生省に送られ、30日間保管される

今後、感染者が出た場合に経路や濃厚接触者の把握がしやすくなるというのが目的のアプリです。ちなみにアプリの使用は任意です。

コロナ英語㉒:vaccine

「ワクチン」のことです。

コロナ発生の2月下旬から現在7月の時期に、ニュージーランドで「ワクチン」といったら、インフルエンザのワクチンの場合が多いです。

コロナが猛威を振るっている中、春夏を迎える北半球と違い、寒い季節になっていくニュージーランドでは、コロナの他にインフルエンザの対策も取らなければなりませんでした。

例年より早く、より多くのインフルエンザのワクチンを用意した厚生省は3月のころから、インフルエンザのワクチンについて記者会見で触れてきました。

発音が厄介な英語

「vaccine」という英語は、日本人にとって厄介な発音です。「ワクチン、ワクチン」と私たち日本人は言っていますが、最初の音が「V」なので「ヴァクシーン」と英語では発音します。

余談ですが、ニュージーランドに来たばかりのころ、フラットメイトと「ウイルス」の話をしていたんです。「ウイルス」だから「W」の発音かなと思い、英語っぽく「ウィルス」って言ったんです。そうしたら通じないんですよ。あとで辞書を引いたらスペルは「virus」。なので発音的には「ヴァイルス」なんですよね。

長文お読みいただき、ありがとうございました。ニュージーランドで使われているコロナ対策英語をご紹介しました。これらの英語を通して、ニュージーランドではどのようにコロナに対応しているのかが、少しはお分かりいただければ嬉しいです。

世界中のコロナウイルスが、一日でも早く終息しますように。